おやすみ世界

すぐ忘れるアラサー備忘録。忘れないように、こんな事あったなぁと思い出した事をつらつらと書いております。

後輩の話2。

夏は急遽実家に帰る事になったりと、色々バタバタとしてしまいやっと落ち着いた…


またちょこちょこ更新できたらいいな。


さて、前にも書いた初めての後輩森くん。

絶対ダメな方向のメンタルの強さを持ち、仕事を覚える姿勢を気持ち良いくらい見せなかった彼。

彼が今どこで何をしているのか全く分からないが、まぁ頑張ってると思う。(適当)


そんな森くんが私の送別会に来てくれた時の話。


どんなに時が流れても森くんの返事は相変わらず「うっす。」だったが、クールビューティーな秋山さんに対しては「はい。」と答えていた。

やればできんじゃん。なんで私には「うっす。」なんだよ。


ともあれ私が辞めるに当たり、営業エリアの後任として中途採用で菊池さん♂が入社した。


菊池さんは当時30代後半でそれはもうめちゃくちゃ良い人だった。

毎日引き継ぎのために営業同行していた事もあり、私は菊池さんの人柄がすぐ好きになった。


当時まだ2年目だったぺーぺーな私にもいつも敬語で、なんなら新卒達にも「自分の方が後輩なので!」と敬語、低姿勢を貫いていた。


優しい笑顔と雰囲気で取引先にも営業部の皆にもすぐに打ち解けた素晴らしい人である。


私はそんな素晴らしい人を見るとその人の素の部分を見たくなる。


なので休憩中お昼ご飯を食べている時はいつも菊池さんを質問攻めにしていた。

ご飯中にごめんだったね菊池さん…


菊池さんは一回りほど離れた奥様がおり、お子さんも2人居るらしい。

「ご家族がある中で転職って勇気要りませんでした?」と聞くと


「前の会社がブラック過ぎたんですよね〜!」と笑顔の菊池さん。


因みに私が居た会社も中々のブラックだったが、菊池さんの前職場は1日の営業目標が達成されないと「なんで帰って来たの?飛び降りなよ。」と窓を開けて真顔で言われる所だったらしい。


さすがにそれはヤバい。日本怖い。


後日うちの会社が真っ黒さを出して営業部がヒーヒー言ってる時、菊池さんに「転職した先がこんなんでごめんなさい…辞めないで下さい…」と謝ると

「窓から飛び降りろと言われないので大丈夫です!」とスーパー笑顔で返された。

菊池さん…!!!


他にも色々話を聞いたが、前職ではストレスによりコーヒーと煙草が手放せ無かったとの事。

ある日どうにもお腹が痛いので病院に行くと、胃に穴が開く寸前だったらしい。


医者に「ストレスは勿論、コーヒーと煙草辞めますか?人間辞めますか?」と危ない薬に手を出した患者レベルで忠告された菊池さん。


「どっち辞めたんですか?」と聞くと

「人間辞めました。」とまたスーパー笑顔で返された。ガンガン煙草吸いながら。


森くんの話のはずが菊池さんの話ばっかりになったけどほんわかするわ〜〜

森くんの話したくね〜〜


そして迎える私の出勤最終日。

あれだけ嫌だった会社も離れるとなるとやはり寂しさがある。有難い事に営業部の皆に送別会まで開いてもらった。


菊池さんが「ちょっと遅れるかもしれませんが、送別会参加させて下さい!」と言ってくれた時は嬉しかったなぁ。

ほんの数ヶ月しか仕事をしていない私のためにありがとう菊池さん。


森くん「俺も行きますから!感謝して下さいよ!笑」


まじか。いや、ありがとう。ありがとうだけどさ。一気に感謝したくなくなった。あと上司も来るしお願いだから変な事しないでね。ね、頼むよほんと。


送別会が始まり居酒屋でわいわいと過ごし、プレゼントや寄せ書きまで頂いて、この会社に居たことも決して無駄では無かった。と私は本心で思っていた。


ちょっとしんみりセンチメンタルになっていたが

大学生のようにお酒をイッキし、先輩達に「全然飲んでないじゃないっすか〜!ハイ、ここまでイッキ!」と騒ぐ森くんが横目に入り何かもうどうでもよくなった。


では解散!となりそれぞれにお礼と別れを告げ駅に向かった。

帰りの方面の関係で、私と森くんと菊池さんが同じホームに立った。


私が乗る電車がやって来るアナウンスが流れる

その時森くんが「あ!そうだ!これ俺と菊池さんからの送別品です!」と言い、紙袋を渡してきた。


え!!!森くん!!!そんな気遣いが出来る子に…!!いつの間にか成長を…!!!


紙袋はとあるブランドのお化粧品の物だった。

電車が止まりドアが開いたので、2人に何度もお礼を言いながら電車に乗った。


私「森くん、菊池さん、本当にありが…


森くん「あ、でもそれ菊池さんまだお金払ってないっすから!買ったのも俺だから実質俺からですからね!」


言うな!!!!!!だとしても今このタイミングでそれを言うな!!!!!!


菊池さんは申し訳なさそうに、ごめんなさい!と言っていたが、私は絶対最後にいらん気を使わせたくなかったので

ドアが閉まりますのアナウンスに負けないよう「菊池さんありがとう!森くん!そういう所直しなさい!!」と叫んだ。


叫んだが、森くん!の辺りでドアが閉まったので彼には届いていないだろう。


最後の最後にやってくれる、それが森くんなのだと思い知った。


勿論森くんの送別品を買おうと思ってくれた気持ちはとても嬉しかった。

まぁその送別品を買う提案も菊池さんからだったそうだけど…いやそりゃそうだよね。なんとなく分かってたよ。


何故感謝のまま終わらせてくれなかったのだろうと思うが、それもまた森くんなのである…


因みに私はこの出来事を仲の良い先輩2人(前の日記にも出た秋山さん♀と中村さん♂)に速攻電話でチクった。


中村さんは笑っていたが秋山さんは笑っていなかったので、翌日の森くんの安否が少し気になった。



きっと森くんは今もどこかで元気にやっているのだろう。(適当)